『わたしの備忘録』

『わたしの備忘録』

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傲慢な痴れ者

人とは欲が深い存在である。

我先にと自らの幸福を手にしようとするのが当然の理であろう。だが、私は自分の幸福を追い求めることに自戒の念を抱く。

思想家たちの様々な「幸福論」は半ば彼らの人生論と混ざり合い、普遍的な幸福はとどのつまり自らで探り当てるしかない。

マルクス・アウレリウス・アントニヌスの「自省録」でも結局は備忘録であり、箴言のようなものを読み取れる程度の所感しか抱かなかった。大層ご立派な学者様たちからしたら、それこそ名著なのだろうが、賎民である一般庶民の私には大して効能を期待出来なかった。

何を欲しているかは判然としているが、それはもう喪失したものであり、諦念すべきものであることは分かっている。そこで諦めきれないのが私が愚鈍である理由である。

緩慢に生きたいと放った言葉はもはや効力を果たさない。駆け抜けて生きていく、彼の人よ、貴方は何処で何を感じているのか。私にはもう、分からない。